航空管制官
航空管制官とは、飛行場のターミナルビルから離着陸をする航空機に対して安全に運航できるように指示等を出す重要な仕事を担っている、国土交通省に所属する国家公務員です。
空港では、多くの飛行機が離着陸を繰り返しており、お互いにぶつかる危険性があるため、パイロットに様々な指示や許可を出して、きちんとフライトできるようにします。
パイロットは、航空管制官の指示なしでは、航空機を離着陸することはできません。
航空管制官は、航空機を適切に誘導しなければ重大な事故につながる恐れもあるため、強い責任感のもと、冷静な判断力が求められます。
また、パイロットとのやり取りは原則英語で行われるので、ある程度の英語力が要求されるお仕事です。
全国各地の空港施設での勤務となるため転勤も多いうえ、365日シフト制の業務となっているのでハードな仕事の1つと言えるでしょう。
航空管制官の魅力
航空管制官は、悪天候やイレギュラーの際に的確な指示を伝え、航空機を安全に誘導するため、パイロットから感謝されることもある非常に遣り甲斐のある仕事です。
何百名もの乗客の命を預かっているので、決してミスが許されない厳しい仕事なので、ストレスを感じる人も少なくありません。
ただし、安全な飛行のためには必要不可欠な専門性の高い職業であるため、将来性の高い仕事と言えるでしょう。
また、国家公務員に該当するため、給与や待遇が安定しているのが魅力で、女性も多く活躍しています。
航空管制官は、非常に人気の高い職種なので採用試験を突破するのが難関ですが、自分の指示で巨大な航空機をコントロールできるのは他では味わえない醍醐味があります。
初任給 | 182,532円 |
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各種手当 | 航空管制手当、夜間特殊勤務手当、夜勤手当、休日休、住居手当、通勤手当、扶養手当など |
賞与 | 年2回 |
平均年収 | 600万円以上700万円未満 |
航空管制官を目指す
航空管制官を目指す場合、国土交通省の「航空管制官採用試験」に合格し、1年間の研修を受ける必要があります。
これは、大卒程度国家総合職レベルの試験となっており、合格率は6%程度(平成25年度)とハードルの高い試験となっています。
なお、かつては高卒でも航空保安大学校航空管制科の採用試験に合格すれば、2年間の研修を経て管制官になることも可能でしたが、平成21年度に廃止されています。
航空保安大学校での研修と各空港の訓練を行い、航空管制官技能試験に合格することで航空管制官になることができます。
資格概要~航空管制官採用試験~
資格種類 | 将来性 | 難易度 | 取得方法 | 合格率 |
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国家資格 | 大変良い | 大変難しい | 独学・通学 | 6.05% (2013年度) |
受験資格 | ①21~29歳 ②21歳未満で以下に該当する者 1)大学を卒業した者及び翌年3月までに大学を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者 2)短期大学又は高等専門学校を卒業した者及び翌年3月までに短期大学又は高等専門学校を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者 |
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試験時期 | 一次試験:6月上旬、二次試験:7月上旬 |
受験地 | 【一次試験】 札幌・岩沼・東京・新潟・名古屋・泉佐野・広島・松山・福岡・宮崎・那覇 【二次試験】 札幌・所沢・泉佐野・福岡・那覇 【三次試験】 泉佐野 |
試験内容 | 【一次試験(多肢選択式)】 ■基礎能力試験:知能分野、知識分野 ■適性試験Ⅰ部:記憶についての検査、空間関係についての検査 ■外国語試験:英語のヒアリング、英文解釈、和文英訳、英文法 【二次試験】 ■外国語試験(面接):英会話 ■人物試験:個別面接 【三次試験】 ■適性試験Ⅱ部:記憶力、空間把握力、航空管制業務シミュレーション ■身体検査:胸部、血圧、尿、その他一般内科系検査 ■身体測定:視力、色覚、聴力 |
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